1998

公開した後に書き足すことが多々あります。

アニメ『平家物語』感想 2話

 OP・EDも慣れてきた。早い。アニメの良いところ。早速ライブラリに追加しとこ。

★★★★★★★

 個人的に新海誠作品のような景色の綺麗さが好きではないのだけれど、この作品は景色がマット色で平面的な感じで良い。色の感じもこういうの好き。竹藪のシーンとか、竹藪そのものも綺麗なのに、水たまりと竹を通過した光がめちゃくちゃに綺麗。

 びわが清盛にかみついている時、舌がハートになっていて湯浅政明を感じたよ。あーいうの見ると、キャラクターデザインの選択がますます良いものに思える。コミカルな表情ができるとともに、きちんと人間的な?表情も描けるという。

 それにしても今回は、祇王ともう一人の女性(名前忘れた)の視線のやり取りからの出家先で手を握り合うところが良い。山田尚子監督には本気で中年女性二人のアニメを作ってほしい。二人が恋仲でも良いし、境遇の全然違う二人の物語でも良いし、両方でも良いのでお願いいたします。まだ2話だけど、そういうものを作ることができる可能性をこの『平家物語』には感じる。ここに妻や母の苦しみも加わってくるとなおよし。

 あと今回は、権力を持った男性に駒のように扱われる女性の苦しみが徳子も祇王も言葉にしていて良い。この辺、びわが見ている未来を考えると、徳子の先がどうなるかにも関係してきそうだなと思った。(平家と平家物語に関することを全く知らないし、学校で習ったことも忘れたから言えることかもしれないが。)

 重盛のキャラクターも良い感じだよな。暗闇を怖がる男。見えることだけが怖がる理由じゃない感じの台詞があったし。先が見えるため先を恐れる少年の格好をした少女・びわと亡者が見えるため闇を恐れる男性である重盛の対比はかなり興味深い。少女が先を恐れるのは、成長して女性となった時身に降りかかることを恐れているようにも考えられるし(少女だって被害に遭うから少年の格好をしてるんだろうし)、男性(中心主義)がこれまでにし続けてきたことが闇の中に葬り去られているから闇を恐れていると考えられるのでは。

 

楽しみ楽しみ。