1998

公開した後に書き足すことが多々あります。

『アルプスの少女ハイジ』感想 21-25話

21話

 事あるごとに山の情景が挿入されている。ヨーゼフのあくび、帽子をもらった時のこと、もみの木。馬車の音をもみの木が鳴っていると勘違いして、外に飛び出してゆくハイジを見てると可哀想になるな。女性ばかりが意地悪に描かれている気がするが、ロッテンマイヤーさんはキャラ好き。

 明るい音楽が流れ、クララの小鳥が空へと飛んでいったところから、ふいに扉を閉める音が聞こえると共に音楽がぴたりと止み、暗く長い階段の場面への転換良いな。対比。

 

22話

 ハイジ一人でおじいさんやペーター、ヨーゼフを演じる→クララも加わる→嬉しくなったハイジはクララの周りを走る→走っている間にだんだん山の景色へ→おじいさんやペーターがいる景色まで見える→駆けていこうとするが、途中で現実に戻ってくる、という流れ面白かったな。走っているときに山の景色になるのは二度目だし、クララとはおじいさんたちのマネをする=演じることによって、さらに仲を深めているのは『偶然と想像』の第三話を思わせるし、という感じで興味深かった。そういえば『赤毛のアン』でもアンとダイアナはごっこ遊びしていたな。演じるってごっこ遊びに近いのか。

 教会まで連れてきてくれた男の子、野沢雅子じゃない?と思ったら本当にそうだった。

 

23話

 ロッテンマイヤーさんが面白過ぎる回。この回のロッテンマイヤーさんで、当分笑えそう。動物をそんなに怖がるなんて、過去に何があったのだろう。教会からの有り難い頂き物ですからね、って良いふり(笑)ハイジでも白い猫なんだなあ。

 

24話

 嵐でも山を思い出し、ミーちゃんと一緒に寝れば、山で一緒に走り回っていることを夢見る。フランクフルトに来てから毎回山の映像がさまざまな形で挿入されている気がする。帰りたいと屋敷を飛び出す行為だけじゃなく、毎回山の映像を入れることによって、ハイジがどれだけ山が恋しいのかを表現していて良い。くどいぐらいの積み重ね、くり返し。山の映像の方が、見る者の楽しいというのはありそうだが。

 そういえば、クララの部屋は二階(以上)にあるんだなあ。屋敷の玄関にも小さな階段あるし。外に出ないことが伝わるなあ。この時代、簡易的なエレベーターみたいなものあるのだろうか。出かける時は運んでもらうのかな。

 

25話

 ハイジも空を飛んでいました……!!!大角のだんなに見える文字にインクをこぼしたことでさらに似て、それに乗って空を飛んでいた。ペーターのおばあさんに白パンを持っていく夢を見て、アルファベットの練習をしている時にはだんだんとヤギや大角のだんなに見えてくるハイジ。ずーっと山のことを考えているのだなあ。

 ハイジにとってパンは山へ帰る希望を具体的にしたもので、山とハイジを繋ぐ大事なものだったのだろうなと。そりゃ泣くわな。思ったよりもため込んでいたな。どれぐらいフランクフルトで過ごしているんだろう。

 自分がもうハイジのような年齢じゃないからロッテンマイヤーさんの言動とリアクションの大きさに笑えるが、子どものころだったらなんてひどい奴だ、と思ってただろうな。無意識に何杯も砂糖入れてるロッテンマイヤーさん面白い。